伊吹文部科学大臣、どうして子どもを理解できないのですか?
2006.11.23 Thu

小学生の息子が昨日、妙な紙を学校からもらってきました。
こう書かれています。
文部科学大臣からのお願い
未来のある君たちへ
弱いたちばの友だちや同級生をいじめるのは、はずかしいこと。
仲間といっしょに友だちをいじめるのは、ひきょうなこと。
君たちもいじめられるたちばになることもあるんだよ。
後になって、なぜあんなはずかしいことをしたのだろう、ばかだったなあと思うより、今、やっているいじめをすぐにやめよう。
いじめられて苦しんでいる君は、けっして一人ぼっちじゃないんだよ。
お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃん、きょうだい、学校の先生、学校や近所の友達、だれにでもいいから、はずかしがらず、一人でくるしまず、いじめられていることを話すゆうきをもとう。
話せば楽になるからね。
きっとみんなが助けてくれる。
平成十八年十一月十七日
文部科学大臣 伊吹 文明
裏面は保護者向けの文章になっています。
お父さん、お母さん、ご家族の皆さん、学校や塾の先生、スポーツ指導者、地域のみなさんへ
このところ「いじめ」による自殺が続き、まことに痛ましい限りです。
いじめられている子どもにもプライドがあり、いじめの事実をなかなか保護者等に訴えられないとも言われます。
一つしかない生命。
その誕生を慶び、胸に抱きとった生命。
無限の可能性を持つ子どもたちを大切に育てたいものです。
子どもの示す小さな変化をみつけるためにも、毎日少しでも言葉をかけ、子どもとの対話をしてください。
子どもの心の中に自殺の連鎖を生じさせぬよう、連絡しあい、子どもの生命を護る責任をお互いに再確認したいものです。
平成十八年十一月十七日
文部科学大臣 伊吹 文明
いったいこれは何なのだ?
悪い冗談みたいな、この紙切れは。
頭にきて、30回くらい踏んづけた後、ヒマシ油でもかけて火で燃やし、それでも足りなくて、灰を神田川経由で太平洋に流すくらいしたくなりましたが、すんでのところで「いや、これはブログのネタになるな」と思いとどまりました。
まず気になるのが「話せば楽になる」というくだりです。
文部科学大臣は、いじめ問題を「話せば解決する」、その程度にしか認識していないことが読み取れます。
そして「はずかしい」ことで「ひきょうな」ことだから、やめましょう、と頭ごなしです。
こんなもので、今いじめにあってつらい思いをかみしめている子どもが、どれほど救われるでしょうか。
ゼロ、だと私(JesusMary)は思います。
むしろこの紙のせいで、恥ずかしく卑怯なめにあっているわが身を再確認するだけでしょう。
子ども社会の歪みは大人社会の歪みを反映しています。
子どもは大人を写す鏡です。
こんな紙を税金を使ってばら撒くひまがあるなら、そして本気でいじめ問題を解決したいなら、今の大人社会が抱えている「はずかし」くて「ひきょうな」問題を考えずして、解決はありえないでしょう。
本当に子どもを「無限の可能性を持つ」存在であり、「大切に育てたい」と思うなら、教育基本法を改悪して、国家への忠誠心を押し付けるようなまねなど決して出来ないはずなのです。
子どもたちよ、権力に潰されるな。
未来そのものである尊い子どもたちよ、地球の反対側で爆撃を受けている子どもを思え、そして互いの手を結べ。
それはあなたと同じ人間、苦しみも悲しみも喜びも自らのものと思え。
あなたの目の前の子どもとて、それは同じなのだ。
子どもたちよ、今の社会の愚を学べ。
弱者を切り捨てる大人社会を、力の強いものが支配する世界を。

